2018/04/09

【リラ・プレカリア(祈りのたて琴)】東日本大震災の被災体験とリラ・プレカリアの学び 3期修了生 横山恭子

今年3月に終了したリラ・プレカリア(祈りのたて琴)研修講座の講師・修了生に、思い出などご寄稿いただきました。

本文はご寄稿いただいたオリジナルのまま掲載しています。

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東日本大震災の被災体験とリラ・プレカリアの学び

3期修了生 横山恭子

私がリラ・プレカリアの三期生として入学したのは2010年でした。その翌年3月11日に東日本大震災があり、10メートルもある津波が我が家を襲ったのです。今思うと不思議なのですが、前日の木曜日はリラの講義があり「嘆きについて」を学んでいました。そしてその講義の時に私は、クラッシックギターで「ラグリマ」(涙)という曲を演奏しました。なんと「嘆き」を自分の事として体験することになりました。海岸から自宅まで約2キロあり、浸水しましたが流されず、修理して住むことが出来たのですが。

アイルランドにて右が筆者
そのときは新幹線もストップしていて、学びに復帰したのは5月からでした。自宅近辺にかけての流通がストップしており、お店に行っても何も買うことが出来ない状態でしたが、4月9日にやっと高速が我が家近くのインターまで開通になったのを見計らって、キャロル先生ご夫妻、中山先生、当時のJELA職員・中島愛さんが、リラの卒業生・同期生の方々が用意してくださった支援物資をワゴン車に山のように積んで東京から仙台まで来てくださったことは、私も家族にとっても一生忘れることのできない思い出です。イエス様が助けに来てくださったと心から思いました。

しばらくして落ち着いてから、どうして神様は私と家族に「嘆き」を体験させたのだろうと思い巡らし、リラ・プレカリアの学びは病気の方、心に悩みを抱えている方のそばに寄り添い、痛みを共有し祈る働きであることを思いました。失って見なければわからない喪失感、虚脱感、不安を味わったことには意味があると思いました。そして何もできない自分、ありのままの自分を受け入れて他の人に助けていただくことを実体験として学びました。リラ・プレカリアの学びと震災の経験によって神様の大きな愛と憐れみを体験することになったのです。そして何より嬉しかったのは、リラ・プレカリアの学びと震災の経験を通して夫がイエス様を信じてクリスチャンになったことです。

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リラ・プレカリア(祈りのたて琴)とは、ハープと歌で祈りを届ける活動です。

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