2016/04/27

【ブラジル子ども支援】AMILUだより 「おかえりなさい! 6年ぶりの子どもたち」 その1


サンパウロ教会の徳弘浩隆牧師より4月の音楽ミニストリー(AMILU)便りが届きました。AMILUをきっかけにうれしいお話を2回に渡りご紹介いたします。6年前の出来事から始まり、現在につながります。

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今日は水曜日、サンパウロでのAMILUの日です。大人のリコーダーアンサンブル、子どもたちの音楽教室、そして聖歌隊の練習の日です。しかし、N1H1というタイプのインフルエンザが流行り、また大きな行事のバザーの後でもあり、今日は少なめ。一通り終わって、二階でCaféを飲んでいると教会のチャイムが鳴りました。

リモコンで門扉を開けて待ってみるとどこかで見た親子連れ。懐かしそうにお辞儀をして入ってきます。「こんにちは、音楽の先生はいらっしゃいますか?」というので、Melo先生をよびました。「日本語はなさないといけないですか?」とたどたどしく話される日系二世のお母さん。「いえ、彼はポルトガル語のほうがいいですよ」というと「あぁ、良かった」と子どもたちを紹介します。

6年前に教会で行われた誕生日会の模様
実はこの親子は6年前に、教会のサロンをお貸しして、下の子の1歳のお誕生会をしたのです。教会が引越しをして聖別式をしたすぐ後のことでした。

あれから6年。教会で音楽教室をしているといううわさを聞き、子どもたちに習わせたいと、連れてこられたのでした。 お姉ちゃんは、ピアノとフルートとリコーダーをやっていたけど、先生が外国に行き他の先生を探していたところだとか。妹のほうはまだあまりしていないので、習わせたいとのこと。     (徳弘浩隆)




【ブラジル子ども支援】AMILUだより 「おかえりなさい! 6年ぶりの子どもたち」 その2

サンパウロ教会徳弘浩隆牧師の4月(AMILU)便りの後半です。
前半はこちらをご覧ください。

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ポルトガル語で「何をやりたいの?」とお姉ちゃんに聞くと、「リコーダーがいい!」と答え、お母さんに「習っていいの?」と聞きます。お母さんが、「いいよ」というと「エヴァー!(やったー)」とうれしそう。みんなの前で、リコーダーとピアノでできる曲を弾いてもらいました。
リコーダーを弾く主人公

それからいろいろお話をして、今AMILUサンパウロに来ている子どもたちの年齢に合わせて、来週から2クラスに分かれて、始めることになりました。「来週には、通学バッグとお月謝袋、そして可愛いリコーダー(色付きの透明のものが子どもたちに人気があります)を準備しますからね。」とAMILUの秘書もしている教会員のAliceさん。

2階の教室も案内して、カーテンを引いて鏡張りの壁を見せると、「去年よさこいを踊ったんですよ」とお母さん。「じゃ、踊って見せてよ!」というと、照れながら、そして緊張しながら「…Nome do Pai, filho e Espirito Santo…(父と子の聖霊の名によって)」と言いながら胸の前で十字を切り、少し踊ってくれました。ブラジルの人はよく、発表会の前とかにも、こうして祈って、始めます。みんなで円陣を組んで手を取り合って、マリアの祈りと主の祈りを祈ったりもします。教会に通っているかどうかは別として、ゲン担ぎのような感じもしますが、カトリックの長い伝統が習慣になっているんですね。
「子どもの礼拝も始まったのよ、いらっしゃい」とその部屋も見せました。
楽しく踊る姉妹とお友達

私がブラジルにきて二年目、教会の引っ越しと献堂式をして、そしてサロンの貸し出しをし始めた第一号の子どもたち、大きくなって6年越しに神様は呼び戻してくださいました。

音楽を学び、子ども礼拝にも来て、子どもたちの心がしっかりと育つように、そしてその輪が広がるように、これからもこの音楽教育プロジェクトを頑張りたいと、Melo先生、Aliceさんと心を新たにしました。(徳弘浩隆)

【世界の子ども支援チャリティコンサート2016】間もなくスタート! 今年は熊本地震被災者を支援

世界の子ども支援チャリティコンサート・シリーズが間もなくスタートします。今回頂戴するご寄付は、熊本の地震による被災者支援に使用させていただきます。

演奏者の情報
真野謡子さん(ヴァイオリン)
前田勝則さん(ピアノ)



今回は長野から始まり、東京、愛知、静岡、熊本、山口そして再び東京と、全国七つの日本福音ルーテル教会を会場に、以下の日程で行います。

          2016年第13回世界の子ども支援チャリティコンサート

日程と開演時間
都道府県
会 場
57日(土)14
長野
日本福音ルーテル松本教会
58日(日)1330
東京
日本福音ルーテル大森教会
514日(土)14
愛知
日本福音ルーテル岡崎教会
515日(日)14
静岡
日本福音ルーテル沼津教会
521日(土)14
熊本
日本福音ルーテル熊本教会
522日(日)15
山口
日本福音ルーテル宇部教会
612日(日)1330
東京
日本福音ルーテル保谷教会

真野謡子さん(ヴァイオリン)と前田勝則さん(ピアノ)のデュオによる演奏予定曲は以下の通り。テーマは「歌」と「踊り」ということで、盛りだくさんの内容です。

プログラム
〈第1部〉
エルガー:愛の挨拶
クライスラー:3つの古いウィーンの舞曲
 
愛の悲しみ
 
愛の喜び
 
美しきロスマリン
ショパン:ポロネーズ 第3番 イ長調 作品40-1「軍隊」(*ピアノ独奏)
ポルディーニ(クライスラー編曲):踊る人形
マスネ(マルシック編曲):タイスの瞑想曲
バルトーク(セーケイ編曲):ルーマニア民俗舞曲
〈第2部〉
J.S.
バッハ:G線上のアリア
山田耕筰(矢代秋雄編曲):中国地方の子守唄
ドヴォルザーク(クライスラー編曲):わが母の教え給いし歌
ガーシュウィン:「18のヒット・ソング」より(*以下の三曲はピアノ独奏)
 
スワニー
 
ス・ワンダフル
 
アイ・ガット・リズム
ドビュッシー(ハイフェッツ編曲):美しい夕暮れ
サラサーテ:カルメン幻想曲
以上(拍手が多ければ、アンコールがあるでしょう)
JELAのチャリティコンサートにはお二人とも今回が初登場です。
詳しいプロフィールについては、別の記事でご紹介します。



2016/04/25

【東日本大震災被災者支援】福島で子どもの屋内遊び場を提供している団体を支援します

JELAは本年度から、福島市の「キッズケアパークふくしま」という団体を支援いたします。2011年の福島第一原子力発電所事故の被害を受けた福島市で、子どもたちが安心して体を動かせる屋内の遊び場を提供することを目的とした団体です。

現在は月一回、市内の会場を借りて遊具を搬入し、そこを子どもたちや保護者のために無償で開放する「こどもあそびば」という活動が軸になっています。

4月23日に19回目の「こどもあそびば」が開催され、JELA職員の下川正人が訪問しましたので、以下にレポートします。

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イベントの実施時間は10:00~14:30。私が到着したのは10:30頃でしたが、すでに大勢の子どもたちで賑わっていました。

会場となった福島県文化センターの展示室には、子どもが走り回れる広さのスペースがあり、参加者はボーネルンド社製の大型遊具等を使ってのびのびと遊んでいました。

ボランティアが充実していることが当事業の特徴で、地元の高校生・大学生ら数十人が、会場の準備をしたり、子どもの安全を確認しながら一緒に遊んだりと、「こどもあそびば」の円滑な運営を手伝っていました。

私も少しだけ子どもたちと遊ばせてもらいました。目一杯体を動かしてはしゃぐ子どもの姿を見ながら、「自分が幼い子どもだったら、こういう遊べるスペースがあることはとても嬉しいことだったろう」と実感し、「キッズケアパークふくしま」は本当に意義のある取り組みだと思いました。

午後は少し空いてきたので、ボランティアの方々にも話を伺うことができました。何度も参加している方も多いとのことで、それだけやり甲斐を感じていらっしゃるのだと思います。また初めての方も大変充実した時を過ごしたようでした。

ボランティアの皆さんが子どもの相手をしてくれるので、同伴された保護者の方々も自分の子どもに付きっきりでいる必要がなく、ほっと一息つくことができます。これも「こどもあそびば」の大きなメリットです。

当日は120人の参加があったとのことで、現地の需要も大きい、大切な事業だということを再認識しました。
(下川正人)

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JELAは今後も東日本大震災の被災地のために、必要な支援を行っていきます。

【関連リンク】
「キッズケアパークふくしま」ウェブサイト
「キッズケアパークふくしま」Facebookページ
東日本大震災関連記事(JELAニュースブログ)
JELAの東日本大震災被災者支援について(JELAウェブサイト)
日本福音ルーテル社団(JELA